数年前から、クリーニング業界でも福袋を扱うお店が増えてきました。
物販でもないのに何を袋に入れるんだろうと思ったら、袋自体を売ってそこに入るだけの
衣類をクリーニングしますよというサービスみたいです。
なんだかスーパーの野菜詰め放題!みたい。

クリーニング業界にとって一番の閑散期の1、2月に売上をあげようということだと思いますが、
個人的にはなかなか受け入れがたいものがあります・・・。
洋服一着一着には、作り手の思いや着る人の思いがこもっていると思います。
その服をクリーニングする立場として、出来るだけキレイに丁寧に仕上げたいと思って
日々仕事をしているので、袋に詰め込まれた洋服ってなんだか可愛そうな気がします。

また、もし事故がおきた時の補償はどうなんでしょうか?
一般的には、”クリーニング事故賠償基準”(昭和43年に学識経験者・各消費者団体・弁護士・
流通販売業者・繊維業界・保険業界・行政・クリーニング業界で制定されました)
に基づいて補償を行うので、クリーニング料金が算定基準となります。
この場合、福袋に10点の衣類が入っていて、袋の値段が2,000円だとすると
一着あたり200円ということになります。
事故賠償基準の最大額がクリーニング料金の40倍なので、200×40=8000円までしか
補償してもらえないことになります。
大事な洋服だとちょっと心配ですよね。