あなたが普段利用しているクリーニング店にも、ワイシャツのノリ有りとノリ無しの2つの値段が書いてあると思います。

ノリ有り?って聞いたことありませんよね。

クリーニング店では、通常ワイシャツを洗う時はノリ付けをするのが昔から一般的なので、料金表にわざわざ“ノリ有り”とは書いていないんです。

さて、話を戻したますと、“ノリ無し”を選んだ場合、ワイシャツに付けているノリを無しにするんだから、逆に安くなるんじゃないの?という疑問を持っているかもしれません。

飲食店では、ご飯少なめにすると安くなる。

床屋さんでは、ひげ剃りを無しにすると安くなる。

じゃあクリーニング屋さんは?って話ですよね。

これには、最初にお話したワイシャツの洗い方に理由があります。

クリーニング店では、ワイシャツにノリ付けするのが基本なんです。

つまり、ノリ無しはイレギュラーとなります。

具体的に作業手順でお話しますと

①洗剤を投入し、水で洗う

②水ですすぐ

③脱水する

④お湯に溶かしたノリを投入する

⑤脱水する

※すすぎは、量や汚れ具合で2回の場合もあります。

ノリ無しの場合、④の段階で洗濯機からノリ無しのワイシャツだけを取り出し、別に脱水する必要があります。

つまり、ノリ有りよりも工程が増えるわけです。

元々、ワイシャツの値段は他の品物よりも安く設定していることもあり、工程が増えると同じように値段で取り扱うのが難しくなるんです。

ちなみに“ノリ固め”も同様に、個別に取り出してノリの濃度を調整してノリ付けする必要があるため、通常のワイシャツ料金よりも高い場合があります。

クリーニング店の場合、一番コストがかかるのが人件費なので、作業時間がかかる、作業手間がかかるなどの作業には追加料金が必要になる場合が多いんです。

もし、今後ノリ無しが主流になり、ノリ有りを希望する人が少なくなれば、逆になることもありえますけどね。

個人的には、ワイシャツはノリ無しが好きです。