チェーンのクリーニング店は、各店から品物を集めてクリーニングする工場があります。
大量の洋服を洗う為に洗濯機も家庭用とは比べものにならないぐらいの大きさです。
しかし、さすがの大型洗濯機でも一台で全て洗うのは無理!
クリーニング工場には、最低でも3台の洗濯機が鎮座しています。
「いっぱいあるから3台で分けて洗うのね。」と思ったら大間違い。
3台にはそれぞれ役割があります。
1つは白っぽい色の衣類専用。
1つは黒っぽい色の衣類専用。
1つはカーテン専用。
えっ!カーテン?
そうカーテンです。常に室内に掛けてあるカーテンには、以外とゴミやホコリが付いて汚れているんですよ。
ドライクリーニング用の洗濯機というのは、水洗いの洗濯機と違って、洗った後の溶剤をそのまま捨てるわけにはいきません。洗った後の溶剤は、フィルターでゴミや汚れを取り除き、ろ過もしくは蒸留して再利用します。
その為、洋服に比べて多くの汚れが付着しているカーテンを洗う洗濯機の溶剤はすぐに汚れてしまうので、専用の洗濯機が必要なんです。
ちなみに、以前見学させて頂いたクリーニング工場では、黒っぽい色の衣類を洗う洗濯機の溶剤は少し黒ずんでいました。新品のクリーニング溶剤は無色透明なので、それだけ汚れが付着した溶剤を使っているってことになりますね。
もし、この濁った溶剤で白い服を洗ったら黒ずんでしまいそうですが、黒い服を洗うぶんにはあまり目立たないため、そのまま使っているようでした。
以前、他のクリーニング店に出していたというスーツをお預かりした時、Wクリーニングをしたら、水が黒く濁った事があったので、目に見えなくてもそれだけ汚れが残っているってことなんでしょうね。
当店は小さなお店なので、洗濯機は1台しかありません。
その代わり、ドライクリーニングに使う溶剤は常に無色透明のキレイな状態にしていますのでご安心下さい。