クリーニングに出す時、ウールのコートとトレンチコートの値段って違いますよね?
これってなんでだと思います?

それは、仕上げ方と前作業の違いです。

<仕上げ>
・ウールコートの場合
毛を潰さないように表側からは、浮かしアイロンで、内側からはスチームでふかすようにします。最期にブラシで毛並みを整えて完了です。

・トレンチコート
綿素材が多いので、シワを伸ばすようにしっかりとアイロンを掛けます。テカリが出ないように裏側から掛けるのがポイントです。伸びにくい時は、霧吹きを使って湿らせてからアイロン掛けをします。

<前作業>
・ウールコート
洗濯、乾燥時にボタンが欠けないように専用のカバーを一つずつ付けます。

・トレンチコート
ウールコート同様にボタンに専用カバーを付けます。ただ、ウールコートに比べてボタンの数が多いので、作業に時間がかかります。さらにベルトもバックルが割れないようにカバーを付けます。腰、袖ベルト両方です。

このようにトレンチコートの方が、ウールコートに比べて作業時間が掛かるため、料金が高く設定されているんです。
じゃあ同じ金額にしている所やすごく値段が安い所はどうなんでしょう?

きっとどこかの工程を省いているか作業時間を短縮しているんじゃないですかね?
クリーニングに関わらず、サービス業の原価で一番高いのは人件費です。
値段が安いということは、作業を簡素化しているにせよ効率化しているにせよ、人件費にお金をかけないってことですから。